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奥深い雪国の食の世界【長期保存を可能にする3つの方法について】

奥深い雪国の食の世界【長期保存を可能にする3つの方法について】

みなさん、雪、楽しんでますか?

寒さが厳しくなってくるこの時期は、ついつい外出が億劫になってしまいがち。

自宅から一歩も出ず、気づいたら外が暗くなってた、そんな日も多いんじゃないでしょうか。

とはいえ、何にもしなくても人間生きていればお腹は空いてくるものです。

今でこそ除雪技術が発達し歩道や車道が確保され、コンビニのように豊富な品揃えで長時間営業を行っているお店が近所にあるため、食べ物が簡単に手に入るという恵まれた状況になりました。

ですが、それ以前は冬といえば、家の周りが雪に囲まれてしまい外出や食材の確保がなかなかままならない状況が当たり前でした。

そのため人々は、雪のない時期に手に入れた食材を加工・保存して、冬の間それらを大切に食べ繋いてきた歴史があります。

大きく分けてその方法は

・雪を用いた冷却・熟成
・干す・乾かす
・塩漬け・発酵

の三つに分かれます。

ひとつずつ紹介していきますね。

「雪を用いた冷却・熟成」

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雪国で暮らす人なら誰もが一度はやったことがある「冷やしみかん」は冬の思い出のひとつ。

ベランダに積もった雪の中にみかんを埋めて冷やすだけなので簡単につくれちゃいます。

あれ、気になってちょくちょく掘り出しちゃって、結局そこまで冷えないうちに食べちゃうんですよね~。

でもなぜか特別感あって止まらなくて、黄色くなった指先も思い出の一つ。

行方不明になったみかんが春先に出てくるのも雪国あるあるです 。

というのも雪は20センチ以上積もると表面付近より下の部分の温度が5°~0°程度に保たれ、湿度も95%程度で一定であるため、食品の凍結や乾燥を防ぐのにもうってつけ。

そのため1930年代はじめ頃から電気冷蔵庫が普及するまで、人々は電気を使わない天然の冷蔵庫「雪室」を活用し、食料を保存してきました。

自然エネルギーである雪を活用するため、電気の振動がなく開け閉めによる光の変動、温度の変動も受けません。

石油やCO2の削減にもつながるそうで、 SDGsが叫ばれる現代、再度見直されているんだとか。

たしかに、材料費もかからないし、空間さえあれば作ることができる。とってもエコですよね。

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雪室で保存する食材といえば雪下にんじんなどの「越冬野菜」もおなじみ。

「雪下野菜」や「雪中野菜」とも呼ばれていますね。

豊作による市場価格の暴落により、収穫した秋野菜をやむを得ず畑に放置し雪の下で寝かせたところ、雪解け後も劣化がなく、食べてみると通常のものより甘くおいしく変化していたんだとか。

40年ほど前に、品種改良を重ねブランド化と商品化に成功したとのこと。

野菜は雪の中で保存すると、春に向けて花を咲かせるため寒さから栄養素を守ろうとするの植物のしくみ(=糖化現象)が関係し、体内のデンプンが糖分に変化して甘くなります。

また、細胞は常に内部の溶液の濃度を一定に保とうとする働きがあり、外から水を取り込むことで、濃度を元に戻そうとするため、水分を多く含むようになりみずみずしい食感になるそうです。

エグみが減り、甘さが増すため、大根やにんじんなどの根菜ははそのまま野菜スティックに。

また、熱を加えることでさらに甘みが増すため、葉物は煮込んだり蒸したりするだけでとてもおいしく食べられます。

雪低温状態に置かれた食品は寒さに耐えるため、呼吸を控え、軽い冬眠状態に入ります。

こうなると食品の劣化・酸化が抑えられます。

他にも、ストレスが少ないため状態の良い熟成がおき、雑味や苦味が減り、まろやかさが増すなど味覚に変化を及ぼす食品があります。

「干す・乾かす」

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幼少期、外で遊んでいると近所の家はどこも切り干し大根用の大根や、わらびなどの山菜、柿など様々な農作物を吊るしたり竹ざるの上に広げて自然の力で乾燥させていました。

雪国の人々にとって冬を迎える前の風物詩的な光景といえると思います。

ここで問題。

「乾物」と「干物」のちがいはご存じでしょうか?

・乾物→植物性食品を乾燥させたもの
・干物→魚など魚介類を乾燥させたもの

知ってましたか??

乾物は干すことで旨味がギュッと凝縮され、素材本来の味を堪能できるのが特徴。

なかには切り干し大根のように完成させることで、栄養価が増す食品もあります。

干物も食材を乾燥させて水分を抜くことで雑菌の繁殖を防ぎ、保存期間を延ばすことができ、保存食として重宝されてきました。

収穫・下処理・乾燥という手間のかかる準備のおかげで、年間通して栄養たっぷりの食事がとれていたんだなぁと思います。

「塩漬け・発酵」

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もともと雪国では冬場は農作物をとることができず栄養が不足してしまうため、
長期保存が必須でした。

そのため傷みを防ぎ、保存性と旨味を高め常温で数カ月以上の長期保存を可能にした干し食材や、塩分濃度を高めることで水分を減らした塩漬け(塩蔵)食材も目にすることが多いです。

塩漬けと乾燥どちらの性質も併せ持っているのが、梅干しと年末に軒下でよく見る塩引き鮭ですね。

あれ、どちらも結構塩を使うんですよ。

発酵食品というとお酒や味噌、ぬか漬けなんかが有名な例ですね。

発酵させて作った食品や調味料でさらに別の食材を漬け込む、というものも
よく見るような気がします。

先人たちは様々な知恵や工夫により雪を有効活用し、自然に「利雪(雪を資源として活用する)」を行いながら暮らしていたんですね。

春になれば川を流れる雪解け水が田畑を潤し、秋にはそのお水でおいしい南魚沼産コシヒカリが育ちます

これからも雪の恵みに感謝しながら上手に共存していきたいです。

                 
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